ステンレス旋盤加工.COMが手掛ける難削材加工へのこだわり

1. 難削材・高精度要求のステンレス旋盤加工はステンレス旋盤加工.COMにお任せください

ステンレス旋盤加工.COMでは、ステンレス旋盤加工をメインの加工技術としながら、インコネル・ハステロイといった難削材への加工も手掛けています。これまで当社の他ページで紹介をしている通り、「幾何公差の要求が厳しい」加工品を数多く手掛けてきた点に当社の加工技術が集約されています。

特にステンレスは、ハステロイ、チタンに次いで加工しにくい難削材(SUS310Sや二相ステンレス)であり、高い技術力が求められ、素材価格も高いことから失敗が許されません。

一方で、SUS303やSUS304などのステンレスは切削加工しやすい金属として挙げられることもありますが、鉄系の素材と比較して硬さや靭性があるため、高精度かつ複雑形状となると難易度が格段に上がってしまいます。当社では、その難しいステンレス旋盤加工に対して、過去の加工ノウハウと、技術力・品質へのこだわりもつことで、お客様からの高い評価をいただいています。

2. 図面要求の本質を見極め、高精度を実現する中川鉄工の幾何公差へのこだわり

ステンレス旋盤加工.COMを運営する中川鉄工では、難削材加工とともに、厳しい幾何公差の要求に対して加工を行うことにこだわって加工を行っています。当社に要求される、主な幾何公差は下記のとおりです。
旋盤加工屋が解説!:データムの設定と、表面粗さ精度の加工におけるポイント
旋盤加工屋が解説!:隅R・角R指定と加工上のポイント
旋盤加工屋が解説!:同芯度/同軸度要求に対するデータムの設定と加工におけるポイント
旋盤加工屋が解説!:振れ精度のデータムの設定と加工におけるポイント

【真円度】:真円度とは、円形の対象物が理想的な円とどれだけ一致しているかを示す指標であり、特に最小二乗真円度(LSC)と最小包絡真円度(MZC)が頻繁に用いられます。図面を製図される皆様には、真円度指定の漏れがないかの確認と、不要な幾何公差がないか確認をいただくことをお伝えしており、製品のコストアップを回避し、機能性の点でもコストの点でも優れた製品を意識した製図のお願いをしています。
>>>関連コンテンツ:真円度要求に対するデータムの設定と加工におけるポイント

【振れ精度】:振れ精度とは、回転運動時の理想的な回転軸からのずれを示す指標であり、軸方向振れや径方向振れの指定が図面にはよく見られます。振れ精度の場合、データムに対する意識を持ち、設定箇所と他の幾何公差箇所を満足する加工方法の検討が重要です。
>>>関連コンテンツ:振れ精度のデータムの設定と加工におけるポイント

3. 面粗さ・データム設定が左右するステンレス旋盤加工の品質とコスト

次にご紹介するのが面粗さ・データム設定についてです。面粗さの図面指定は、旧JIS記号と現JIS記号(Ra)により指定され、特にRa0.2以下の指定があると、精密仕上げが必要となるため、加工工程が長くなり、コストアップを招きます。当社の加工限界はRa0.2〜0.4であり、精密仕上げに対応できる技術力を持ち、旋盤加工により実現できる点で付加価値があります。
ただし、図面において不要な精密仕上げ指定はコストアップを招き、どこの企業に見積もりをかけてもコストが合わないといったことが起きてしまいます。そこで、製品の使用環境・用途を加味して、不要な面粗さ指定を避ける提案を行っており、回転体などの製品において過去のVE提案した実績があるため、加工会社の観点から図面についてご相談にのらせていただくことも可能です。
また、データム設定も重要であり、最近の図面では幾何公差が重視され、データムが複数個所指定され、幾何公差要求があるといった図面も珍しくはありません。加工会社の視点からすると、データムの位置指定は加工方法を検討する上で重要な指針となり、どこを基準面として幾何公差を満足させるかによって加工方法と難易度が変わります。
当社は設計者の意図を図面から読み取り、データム位置に誤りがないかを確認させていただき、製品の用途によっては加工コストだけを上げてしまうような図面があった場合には入念な打ち合わせの上、VE提案をさせていただく場合もあります。

4. 品質・コスト最適化を実現するVA・VE提案

当社では、ステンレス・難削材への旋盤加工というニッチな領域において加工技術・加工ノウハウを100年以上、蓄積してきました。そのため、同加工領域においては「不要な幾何公差・安易な指定はコストアップを招く」という課題に対し、豊富な加工実績を裏付けとしたVA・VE提案を行うことで、QCD(品質・コスト・納期)で最適な製品づくりを支援をしています。
昨今の生成AIや、EVシフトなど、工業製品はさらに高精度化・複雑化しています。そのニーズに合わせて、加工技術も日々進化しており、加工ノウハウとともに最新技術をキャッチアップすることで、以前では難しいとされた加工も可能になる場合があります。しかし、最新技術・設備を使った加工ばかりを行うと設備チャージの分価格も高くなってしまうため、バランスが重要です。当社では、図面依頼時に製品用途も含めてお伝えいただくことで、よりスムーズなVA・VE提案が可能であり、不要なコストアップはせず、リーズナブルな製品調達ができるようご支援をさせていただきます。
高精度・難削材のステンレス旋盤加工なら、技術力と提案力を持つ中川鉄工へお問い合わせください。まずは図面をご相談いただき、見積もりはもちろん、VA・VE提案に関するご相談も受け付けています。

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